ナッコプセは、ナクチ(タコ)、コプチャン(ホルモン)、セウ(エビ)。三つの頭文字をつないだだけの名前です。浅い鉄板に赤いタレごと入ってきて、席の上で炒められます。釜山で生まれた組み合わせで、今も釜山で食べるのが一番早い。店が集中しているのは西面。観光客が結局たどり着くのは、西面1番街のケミチプ(개미집)です。グーグルの評価は2,774件で4.2。
夕食が一回しかないなら、手順はこれだけ覚えてください。西面に出る。2人前を頼む。辛さは食べ切れる番号にする。ラーメンを足す。そして最後の炒めご飯の分だけ、胃を空けておく。初めての人はここでつまずきます。全部きれいに食べ切ってしまって、空の鉄板を前に「ご飯炒めますか」と聞かれ、意味が分からないまま断る。あれが一番もったいない。

🐙 ナッコプセとは、火の通り方が三つ違う料理のこと
タコは火を入れすぎるとゴムになります。コプチャンは脂が落ちるまで熱と時間がいる。エビはその中間。速度の違う三つを一枚の鉄板に乗せるので、鉄板が席まで来て、誰かがずっと見ている必要がある。あの調理スタイルには理由があります。
- ナクチ(낙지) — 小ダコ。一口大に切ってあります。噛みごたえがあって、タレをよく吸う。
- コプチャン(곱창) — ホルモン。好き嫌いが割れるのはここ。脂が甘く、後味にほのかな鉄っぽさ。
- セウ(새우) — エビ。殻付きが多い。プリッとした食感で食べたいなら早めに救出。
- 野菜とトッポギ — キャベツ、玉ねぎ、ねぎ。タレを吸った餅が入る店もあります。
ホルモンがどうしても無理なら抜けます。「コプチャン ペジュセヨ(곱창 빼주세요)」。嫌な顔はされません。タコとエビだけでも料理として成立します。
🔥 店の基本情報(西面1番街・ケミチプ)
| 店名 | ケミチプ 西面1番街店(개미집) |
| 住所 | 釜山広域市 釜山鎮区 新川大路62番ギル 73 |
| 電話 | 051-819-8809 |
| 評価 | 4.2(2,774件) |
| 価格帯 | 普通(1人前13,000ウォン前後) |
| 予約 | 予約不要。2〜3人なら受け付けていません。並ぶだけ |
営業時間・定休日
| 月〜日 | 9:00〜24:30 |
| 定休日 | なし(年中無休) |
| 中休み | なし。昼の休憩時間を避ける必要はありません |
この時間表をもう一度見てください。朝9時から翌0時半まで、週7日。休みの日を避ける計算がいらない、という店は旅程を組む側にはありがたい。時差ぼけで5時に目が覚めてしまった朝、9時半にホルモンを食べることも可能です。そして、その時間の店内が一年で一番空いています。
行列は夕食時の入場料みたいなものです。午前10時なら行列はゼロで、同じ鉄板が同じ値段で出てきます。
🚇 西面駅までの動線と、地下で迷わないコツ
- 海雲台から — 地下鉄2号線1本。乗り換えなし。
- 釜山駅・南浦洞から — 地下鉄1号線1本。乗り換えなし。
- 金海空港から — 釜山金海軽電鉄で沙上(ササン)、沙上で2号線に乗り換えて西面。
- 広安里から — 2号線1本。食後に夜景へ流す動線としてはこれが一番短い。
西面は1号線と2号線の乗換駅なので、市内のどこからでも1本か、乗り換え1回で着きます。問題は駅を出てからではなく、駅の中で起きます。地下街が一つの街くらい広く、地下の案内表示とネイバー地図・グーグルマップの出口番号が食い違って見えることがある。実際、この駅のレビューでも地下で出口を探して迷った話が繰り返し出てきます。
解決策は単純です。番号を追いかけるのをやめて、まず地上に出る。西面1番街側に出てしまえば、看板の並びと地図が一致するので、そこから歩けば3分の距離です。地下で20分探すか、地上で3分歩くか。
終電の話。店は0時半までやっていますが、地下鉄はそこまで走りません。23時に一度スマホの時計を見る、それを決めておくと安全です。路線と方向で終電時刻が違うので、時刻は運営会社のhumetro.busan.krで確認を。交通カードと乗り換えの基本は釜山の地下鉄と交通カードの記事にまとめてあります。

🕒 モデルコース(半日/1日)
半日:15時スタート、行列ゼロ
| 15:00 | 西面駅着。地上に出て西面1番街へ |
| 15:15 | ケミチプ入店。この時間は待ちなしで座れます |
| 15:20 | 2人前・辛さ1番・ラーメン追加・ご飯を最初に注文 |
| 16:10 | タレを大さじ2杯分残して、締めのポックンパ |
| 16:40 | 会計。西面1番街をひと回り、コスメと屋台を冷やかす |
| 17:40 | 2号線で広安里へ。橋が点く時間に着きます |
1日:西側を歩いてから西面で締める
| 9:30 | 1号線で南浦・国際市場エリアへ |
| 12:00 | チャガルチかホットクで軽めに。夜のために腹八分 |
| 14:00 | 1号線で西面に戻る。乗り換えなし |
| 15:00 | ケミチプ。ここは上の半日コースと同じ流れ |
| 17:00 | 西面のカフェで休憩、においを飛ばす |
| 19:00 | 2号線で広安里、夜景。23時に終電確認 |
この店を旅程のどこに置くかで悩むなら、1泊2日モデルコースの1日目の夜に入れるのが一番戻りが少ない形です。西側を歩いた足で1号線に乗れば、そのまま西面に着くので。
🌶️ 注文:人数・辛さ・トッピング
メニューは短いので、決めるのは三つだけです。何人前か、辛さ何番か、上に何を乗せるか。
値段と最低人数
ナッコプセは1人前いくらの値段で、注文は2人前からが普通です。実際に食べた人の報告では標準の注文で1人13,000ウォン前後、ご飯は別で1,000ウォン。値段は変わるので、金額そのものより「この規模の会計になる」という目安として見てください。2人で2人前、ご飯2つ、トッピング1つ。これで足ります。
辛さは番号制。1番が一番マイルド
韓国の唐辛子に自信がないなら1番でいい。1番は味が薄いという意味ではありません。コチュジャンの甘みと、ビールが進む程度の辛さはちゃんとあります。
覚えておくと得をする話をひとつ。タレは煮詰まるほど辛くなります。3分目に感じた辛さは、10分目にはもっと来る。迷ったら本能より一段下げてください。日本で麻辣を食べ慣れている人ほど強気に頼んで、後半は水ばかり飲んでタコの味を覚えていない、という結末になりがちです。

トッピング
- ラーメン — 一番人気の追加。途中で投入してタレを吸います。伸びる前に食べ切る。
- チーズ — 上に一面かける。辛さが目に見えて丸くなるので、頼みすぎた人の保険。
- トッポギ(餅) — もちもちして腹にたまる。安い。
- 白ご飯 — 締めのために必要。最初に頼んでおく。
日本語・英語は通じる?
日本語対応をうたっている店ではありません。ただ外国人客の扱いには完全に慣れていて、注文自体が短いので、メニューを指差して人数を指で出せば成立します。レビューでの接客の評価は割れています。丁寧だったという人もいれば、そっけなかったという人もいる。満席の鉄板屋はスピードで回っているので、注文だけはもたつかずに出すのが結局お互いのためです。
🍚 締めのポックンパまでがナッコプセ
タコがなくなって、鉄板の底に赤いタレが焦げついた状態。あれが食事の終わりの合図に見えますが、実際には準備完了の合図です。「ポックンパ(볶음밥)」と頼むと、その鉄板にご飯を直接あけて、ごま油と刻み海苔、店によっては卵も入れて、熱い鉄に押しつけながら混ぜてくれます。
底にくっついた部分がカリカリになる。あの一口がその夜の最高到達点で、値段はコーヒー1杯くらい。外国人のテーブルはここを飛ばして帰ります。誰も説明しないので。
ご飯は最後ではなく最初に頼む。料理と一緒に来て、鉄板が空いた瞬間にすぐ炒めてもらえます。
もうひとつ。タレを少し残しておいてください。最後のキャベツでソースをきれいに拭ってしまうと、炒めるものが何もなくなる。大さじ2杯分。これが正しい残量です。
🙋 一人でも入れる?予約は?
予約不要です。2〜3人の客は予約を受け付けていないので、そもそも予約するという行動が存在しません。コントロールできるのは時間だけ。15時に行くか19時に行くかで、その日の体験が変わります。
一人での入店は正直むずかしい。ナッコプセは2人前からの料理で、この店もその形です。どうしても一人で食べたいなら、空いている時間帯に行って聞いてみる。ただ量の面でも、2人前とラーメンと締めのご飯を一人で片づけるのはかなりの仕事になります。同行者がいる日に取っておくほうが幸せです。
💳 混む時間と、正直な注意点
| 9:00〜11:00 | ほぼ無人。朝からホルモンは変ですが、待ち時間ゼロ |
| 11:30〜13:30 | 会社員の昼。回転が速いので待っても短い |
| 15:00〜17:00 | ここが正解。歩いて入って座れます |
| 18:30〜21:00 | ピーク。金・土は特に並びます |
| 22:00以降 | 引いてくる。ただし終電に注意 |
評価が4.2で4.8ではない理由も見ておく価値があります。不満の中身が、そのまま注文の指針になるので。
- 味が薄いと感じた人がいる — 辛さを一番下にして、トッピングもなし、締めのご飯も食べずに帰ると、そうなりやすい。この料理は後半に重心があります。
- 接客は事務的 — 席を回すことが最優先の店です。聞かない限り説明はありません。
- においは服に残る — 満席の店で目の前の鉄板から煙が出ます。帰国便で着る予定の上着はやめておく。
- ホルモンはホルモンです — 今まで一度も好きになれなかった人が、ここで一口食べて開眼する確率は低い。抜いて頼めば済みます。

🍜 食べ終わったあとの西面
西面1番街は食堂とバーと安いコスメの碁盤目で、夕食のあとも長く動いています。夕方から屋台が並ぶ通りがあって、揚げ物や串を売っている。屋台に英語メニューはほぼありません。指を差して本数を出す、翻訳アプリを見せる。売る側は全部見慣れています。
釜山の名物を順に潰していく旅なら、ナッコプセの隣に置くべき皿があと二つあります。自分で味を足して完成させるテジクッパと、小麦で作る冷たい麺のミルミョン。どちらも西面駅から歩ける範囲に店があります。
❓ 短く答えると
ナッコプセとはどういう意味ですか
ナクチ(タコ)、コプチャン(ホルモン)、セウ(エビ)の頭一文字ずつ。具材三つ、鉄板一枚。
釜山ではどこで食べればいいですか
西面です。基準になるのは西面1番街のケミチプ(釜山鎮区 新川大路62番ギル 73)。9:00〜24:30、年中無休。
予約は必要ですか
予約不要。2〜3人の予約は受けていないので、並ぶだけです。15〜17時に行けば待ちません。
どれくらい辛いですか
番号で調整できます。1番が一番マイルド。煮詰まるにつれて辛くなるので、控えめな番号を選んでおくのが無難です。
ホルモン抜きにできますか
できます。「コプチャン ペジュセヨ」でタコとエビだけになります。
予算はいくらですか
1人13,000ウォン前後という報告が多く、ご飯が別で1,000ウォン。トッピングで少し上乗せ。最終的な金額は店のメニューで確認してください。
一人でも入れますか
2人前からの料理なので一人はきびしい。空いている時間に行って相談するか、同行者がいる日に回すのが現実的です。
📌 まとめ
- ナッコプセ=タコ+ホルモン+エビの鉄板炒め。釜山の料理で、店が集まるのは西面。
- ケミチプ 西面1番街店:釜山鎮区 新川大路62番ギル 73/051-819-8809/評価4.2(2,774件)。
- 9:00〜24:30、年中無休、中休みなし。予約不要。
- 1人13,000ウォン前後、ご飯1,000ウォン。注文は2人前から。一人は不向き。
- 辛さは1番が一番マイルド。煮詰まると辛くなるので一段下げる。
- ラーメン追加。辛くしすぎたらチーズ。
- タレを大さじ2杯分残して、最後にポックンパ。鉄板の底のおこげが本命。
- 行列回避は15〜17時。ピークは18:30〜21:00、金土が最悪。
- 西面駅は1号線と2号線。地下で出口番号を追わず、先に地上に出る。
- 店は0時半まで、地下鉄はそこまで走らない。23時に一度時計を見る。
- においが残るので、帰国便で着る上着は避ける。